個人再生の申立てを,弁護士に依頼するか,司法書士に依頼するか。1回目は,かかる費用の違いについてご説明したいと思います。
借りたお金を全額返すのは経済的にかなり苦しい。でも破産はしたくない。このような場合,個人再生の申立てが選択肢となり得ます。借金のおよそ10~20%を3~5年かけて返済することで,残りは免除して貰うという手続きです。
さて,この個人再生の申立てをするとき,弁護士と司法書士のどちらに頼むべきか,迷われると思います。ウェブ検索してみると,弁護士に依頼をする方が報酬額が高くなる傾向があるようです。ここで報酬額だけを見て「司法書士一択!」と決めてしまう前に,報酬以外にかかる「費用」もあわせて比較してみませんか。
実は,「弁護士に依頼する場合には発生しないけれども,司法書士に依頼する場合には発生する費用」というものが存在します。個人再生委員の報酬です。弁護士の代理人が付かない場合には,裁判所が個人再生委員を選任して,個人再生手続をチェックさせるのです。
ちなみに個人再生委員の報酬額は,横浜地方裁判所は18万円,さいたま地方裁判所は20万円,千葉地方裁判所は住宅ローンの有無によって15万円又は20万円となっています。この報酬額が,司法書士に依頼した場合に,費用として余分にかかることになります。
ただし,東京地方裁判所では,上に挙げた裁判所とは違って,弁護士に依頼した場合であっても個人再生委員が選任されるので,個人再生委員の報酬が発生します。それでも報酬額には差があり,弁護士が付いている場合は15万円であるのに対し,弁護士が付いていない(=司法書士に依頼した)場合は25万円と,10万円多くなります。こちらも,司法書士に依頼した場合に余分にかかる費用です。
個人再生の申立てをする場合,依頼する弁護士や司法書士に払う報酬に加えて,個人再生委員の報酬などの費用との合計額を比べて,実際のご自身の負担額を判断して頂くことがポイントになります。